なにやら妙な研究してる・そういう噂~環境科学&農生態学の物質循環研究者の日常~
 眠期に入ったかのごとき昨日、でも夜はしっかり眠れた。
 問題は今日の夜であるが、阿佐ヶ谷に行くべく電車に乗ると眠気が半分。なら良いか、と思いつつ、中野・フジヤカメラなどに寄るのは止めて一気に阿佐ヶ谷を目指す。乗換が比較的スムーズ…と思ったら1本早い総武線に乗れていた。そんな訳で開場前の30分ほどを、パールセンターのアーケードのあるところを歩き回るのに使った。ちょっと気になっていたデリ&お酒の店、見ないな…と思っていたけどしっかり見つけた…けど今回は御免した。生活感のある阿佐ヶ谷パールセンター、これ絶対美味い奴!と思うものが多いのだが、いかんせん遠距離持って帰るのはちょっと辛い。
 という事で、阿佐ヶ谷Loft Aであるサイエンストークライブに定刻に入場して、しばし、飲食を楽しみ、トークライブを楽しんだ。この辺書き始めると大変なことになるくらい。科学に興味があれば、ポップに楽しめるのでお勧めです。ちなみに次回は5月22日…行きたいネタだけど、その時は未だオーストラリアに居るのでした。残念。
 その会場で注文を取っていた人が、公演が終わればレジに入っている!のを見て思わず「人手厳しいですか?」と訊くと「ですね」、ついでに「バースペースは夜だけ?」と訊けば「コロナ前は…」こういう箱の厳しさを痛感する。サブカル系の出し物で予定はいつも埋まっているし、ネット配信もあるけどこれか!というのは、実にこういう箱にとって厳しい話。元気を取り戻すのはいつでしょうか…
 コロナの残した痛みを感じつつ、でも歯抜けを少なくしようという努力を商店街に見つつ、心に刻んで電車でGo!して家に直帰。

 眠気はあったけど読めてしまう「ルポ 食が壊れる 私たちは何を食べさせられるのか? 」(文春新書)、進捗は1/3程度とはかどっていないが、徳島のコオロギ給食の鍵がこの本のイントロに紹介されているんだから、そりゃあ気分は「ゲ」である。今のところ投機ファンドとフードテック・アグリテックの振興の裏側が書かれているが、根はもっと深い筈でこの辺、読み進んだらどうなるがには興味はある。が、軟弱脳の私に気合入れて読むかという感になっていないのがこの頃の夜。…イカンね。
 アグリテックに関して私の読んだ情報からは、言い方を悪くすると地域先進事例だけど一面では農作業に面白さを加えた・加えたい的な篤農家諸氏が、IoT化を進めて元気にやっている姿、或いは資本力のある投機ファンドが喜びそうなキラキラネタで飾った話的な贅沢な業態、という感が抜けない。が、国際的には相当にえげつない世界というのは想像に難くなかった。
 そのえげつなさが記されているのがこの本である。
 私は資源循環の研究をする身として、生産の持続性とし肥料資源をうまく管理して健康な作物を育成し、安全でおいしい食品を供給できることが第一義で、その面で化学肥料も合成化学農薬も認めるし、巨大規模で進めざるおえない福島等の広大な農地管理による生産のためには必須だと考える。一方で生態学の意味で言うニッチ農業として有機農業だって(実はあまり好きではないが)OKだと思っている。それによって保全される社会資本や文化的遺伝子的なものの大きさを考えればである。
 しかし、コオロギ、イナゴと違って食べられてこなかった理由を聞いたことがないのだが…その一面だけでも不可としたい。或いは「学校給食用」と銘打った小麦粉やその製品群はタンパク質が多いんだからそこまで、とブラックな冗談も言いたくなる。そこに高級食材のコオロギをトッピングですか?食の人権って日本にはないんだね、と思わざるおえない。

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【2023/03/25 18:14】 | 日常
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