なにやら妙な研究してる・そういう噂~環境科学&農生態学系物質循環研究者の日常~
 しばしば結果的には銭失いになる事もあるけど、100円+税で驚くべきものが手に入る100円ショップはまさにワンダーランド。本書では110円に限らず置かれているダイソーを舞台に様々な電気・電子系の製品を分解し、どんな制御系となっているかなどを解説した、ラジオ少年少女(含過去)のワクワクに満ちた本である。
 とはいえ、すべてが開示されるわけではない。部品番号から特定の部品が特定されない場合があり、或いは一種のマイコンがしばしば登場し、そのファームウェアが上手い事やってくれている、という例が、予想はしていたけど、やっぱりという感じで多く登場する。その辺が昨今のさりげない電気・電子工作の盛り上がりの悲しさ…分解して回路図を書き起こせば同じものを作れる「可能性がある」とか修理が「可能になるかもしれない」という事に繋がらない、ブラックボックスの存在が余りに大きい…を感じる。ArduinoでもPICでも、C言語のローカライズ版・C言語ライクなプログラミングで様々なコントロールを可能にしていることはブラックボックスとはいいがたいかもしれない事は否定しない。しかし、じゃあこのコマンドがどう巡り巡ってこの結果になるのか、どんな回路で?というのは完全なブラックボックスである。機械仕掛けの時計と水晶発振子を使った時計の違いと書けばよいのかな。
 救いがあるかも、という事に関しては、分解し、部品を取り出すことで、自分の電子工作の部品に出来るかも、という期待につながることだろう。そこまで尖った事を私はしていないが、ごく細いリード線が必要な時やUSB-DCプラグ・ジャックなコードが必要なら、躊躇なく100円ショップのUSBケーブルを購入し、被服を剥いで内部の通信・電源コードを取り出して使ったり(MicroUSBだと5本入りだったりするときもあり、見つけるとお得感がデカい)、片方のUSBコネクタを切り取って改造したりする。必要十分な材料になり得るし、心理的障壁も低い。

 という事で、たまにはこの手の店で工作につかえるものを見つけに行く、100円ショップというフィールドで一種トレジャーハンティングを楽しもう、その指南書だな、と思った。

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【2020/04/03 22:22】 | 本・読書
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