なにやら妙な研究してる・そういう噂~環境科学&農生態学系物質循環研究者の日常~
 なかなか調子は上がらないが、兎も角予算の申請書になっている。取り敢えず提出して職場で集約しするときに発生する少しあるマージンの期間にもっと調子を上げて・・・という事にならず、管理職といろいろやりあって組み立てていくようになった。私の研究は資金より時間と脳みその働く時間と結果が早く出るコンピュータ、というサイバー兵器的な世界なので論文の英文校閲や出版料、学会に出る事、細かな出張以外、特に資金を必要としないのだが、そのわずかな研究費のために予算申請だけでこれだけ時間を割いて良いのか?と思い、余り乗り気ではないが、たまには面白いか、という感じでやっている。そんなこんなで1日終わった。
 少し脳みその中をジャンキーな雰囲気にしつつ、退出、雨の中を注意して帰宅する。低地が水没して水が引いたものの未だまともに使える状況ではないからか、幹線道が異常なまでに混んだ。

 昨夜はまたも眠れぬ夜だった。今晩はどうか?取り合ず早めに床に就いた方が良いだろう…

 ノーベル化学賞の吉野彰氏の起点は「ロウソクの科学」(ファラデー著)なのか。竹内仁氏は「茶碗の湯」だと聞いたことがある。人生が狂うような興味を与えてくれたもの、というと、月一のNHK特集・「日本の条件」や「21世紀は警告する」と行った優れたコンテンツをあげるのだが(「科学ドキュメント」も好きでしたよ)、一番魅惑されて大学に入ってお金などに余裕が出た時に最初に買ったのが、吉田正太郎東北大名誉教授の「天文アマチュアのための望遠鏡光学」や「アマチュアカメラマンのための写真レンズの科学」だった。読んだのは中学生の時だから随分と入手まで離れてしまったものだが、今も本棚にある。あの頃一般市民向けにある光学の本はこの2冊くらいししかなかったから、そのような本を著することは前代未聞で極めて困難なミッションであったと思うのだけど、成し遂げてしまう、という事には今も敬服する。銀塩写真レンズの最小散乱円は20マイクロメートルとして被写界深度や「星を止めて写すための最大露光時間」が算定されていた、というのは私より年長の日食観測者間でも存外に知られていなかったことを知った時は少なからず驚いた。他方で大学時代に冥王星を撮影するため1年越し以上の執念を燃やし、遂に撮像したときは、焼き付けでピントルーペを見ながら「これ絶対20マイクロより小さいよね?」と思ったりしたものだった。望遠でシャープで口径が大きなレンズ(点光源の時はいわゆるレンズの明るさ・F値よりレンズの口径自体が重要になる)が必要、いうことで、手動絞りのタクマ―300mmF4を使い、フィルムは水素増感テクニカルパン2415だった。この時のレンズを新宿の中古店で見つけた時は思わず飛びつきそうになって、「マテ、何に使う?」と制止した程だった。
 とかいろいろ、星惑星にと銀塩写真な、かなり体に良くないお楽しみを大学時代に味わい、東北大に行く学力が無かったので適当な地方大で生態学を楽しんでいるうちにバブル景気がはじけて就職浪人したり、何やかや綱渡りしながらさらに農学世界に入り込んでいったのも、多分吉田先生の本があっての事だと思う。なので、私も自分の専門を一般書で出すのが自然な流れには感じるのだが、実行できないのが凡人故という事かと思ったりする。はーい、そこ、光学書(吉田先生は工学部の教授でした)を読んで何で生態学や農学をやってるのかって?それこそが人生は地図のない旅である所以ですよ。

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【2019/10/17 19:06】 | 研究
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