![]() | マンガでわかる米の疑問 米のルーツからおいしく食べる科学的工夫まで (サイエンス・アイ新書) (2014/11/15) 大坪 研一 商品詳細を見る |
マンガでわかるとあるが、半分は文書。このレーベルで図版に使うところを、本文の要旨をマンガ化したものである。
ご飯は大好き。中国・韓国の料理は好きだけど、この時ご飯が日本のものだったら、と思うほど日本の御飯が好きである。アメリカのコメは食べたことが無いが、それでもジャポニカ米に関して世界で最高の品種を最高の品質で生産・流通させているのは日本であると言っても先ず間違いはないだろう。
ただ、一方で15年ほど前、某研究所の所長が我が所長に「ご飯をよりうまくするにはどんなタンパクやアミノ酸が必要か?」と問うて所長を絶句させた、と言う話を所長から伺ったことがある。タンパク質-アミノ酸は食味を悪くする第一要素であり、食味はタンパク質-アミノ酸含有量と反比例する。第2要素はアミロース(でんぷんの一種)含有量でこれが低いほど食味が良くなる・・・が、全くないと別物(=もち米、通常食べるのはうるち米)になるのでいい塩梅にしないといけない。「コシヒカリ」を超えると言えるのが「ミルキークイーン」だが、これはアミロース含量がコシヒカリより低い。
お米自体とかかわる良食味の源、その調理法や米粉への期待、水田の効能などなどをコンパクトにまとめたのが本書である。そこまで詳しく突き詰めた内容ではないが、発芽玄米は自家製に出来るとか、米粉の作り方等、お米ラヴだけどもっと知りたいと思ったら、面白い読み物になると思う。サイエンスではないが、祭事にも言及してもらえると良かったかな?