![]() | 生物に学ぶイノベーション―進化38億年の超技術 (NHK出版新書 440) (2014/07/09) 赤池 学 商品詳細を見る |
生物の体をまねる、仕組みを使う、生物の作ったものを使う、生物そのものを使う、生態系に寄り添う、と言う生物のミクロから個体、総体としての生態系へとスケールアップされる形で話が進んでゆく。色々なバイテクやバイオミメティクスに関するイノベーションが登場してその辺のショウケース的な部分もあり、結構楽しめる本だった。ただ、生態系生態学的な部分や生物多様性などにはその研究の現状をそれなりに程度知る中で、工学的な応用を論じるのはかなり苦しいし、本書でもさっぱりとしか書いていない。こういう行為が人間の片恋慕でしかないんじゃなかとも思える。まあ、それを相思相愛にするのが生態系生態学の進む一つの道なんだろう。