なにやら妙な研究してる・そういう噂~環境科学&農生態学の物質循環研究者の日常~
 オークションの評価は、良いがいくつあるかではなく悪いがいくつあるかで見られるから、悪い評価は付かない事を祈りたい。が、やはり自分が愛着を持って手放したものなら、商品がいい評価を受けて欲しいとは願うものだろう。
 今回のPCケース他の取引は、順調に終わり、そして先方のPCが上手く組みあがって動作確認が取れたところで評価が来た。良いという評価より、自作が上手くいったこと、商品に満足してもらえたことが、何よりうれしい。

 私は職業上(研究者)クライアントと直に接することがないし、そういう仕事ではない。商売は「ありがとう」の数で決まるところがあるというが、そのとおりだな、と実感した。もちろん、出版物が感謝される事もあるが、私にとって論文の出版は自分自身のカタルシスのためであり、有為から無への昇華だと思っている。悪い評価は欲しくないが、いい評価が来たときはそれが自分の作為をどこか離れたところにあるものとして実感している。
 たぶん、人類科学への供物という認識になるのだろう。
 ただ、そこに綺麗なものだけを提供して自分の庭を清めていればいいか、というと、そういうわけにはいかない。私が相手にするのは食と農であり、人間の基本だから、そこには人の血が流れることをまざまざと実感し、心を引き裂くことが山とある。出てきた論文はきれいであっても、その裏でどれだけ心を引き裂いたか・・・。

 PCケースは喜ばれて使われることになったようだ。そこまでに裂いた心は、謝意で有り余るほどに癒える。
 出版されても裂かれた心は癒えるだろうか?私の場合は、古傷のまま残り、それを自分の勲章にしているかな・・・

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【2009/03/09 09:22】 | 徒然
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