なにやら妙な研究してる・そういう噂~環境科学&農生態学系物質循環研究者の日常~
 生命誕生の場所は、深海底の熱水近辺か地上の温泉の周辺か、前者は高井氏、後者は山岸氏の考える場所である。共に言えるのは高温で嫌気的(酸素が無い)な環境であるという事で、そこまでは互いの共通認識・確率的に高い仮説となっている。この辺は予備知識はあったものの、地上の温泉周辺が持つ特性、乾燥と湿潤が繰り返すこと、が高分子を作る脱水反応をスムーズに行えるという面で海中よりアドバンテージがあるというのは面白い視点かも知れない。でもそういうモノかなぁ?と思うところで、水の中だから不可、という訳ではないと思われるところもあり、なかなかに面白く読めた。
 知見は古いかもしれないが、ここにエントロピーを高めるための粘土鉱物のかかわりとかあるのかな?という所は述べられていない。以前読んだ高井本で、軽石を熱水の出口とかに置いてみたらオリゴマーな有機物やら引っかかったよ、という実験もあった覚えがあるけど、多分、乾湿の繰り返しがあるといっても、やはり鉱物の影響がかかわりそうな感じもする。実に、興味深い話である。

 持論を押し付けることなく進む話は割とスリリングで面白く読めた。
 熱水噴出孔周辺の生物群集話や温泉近辺の極限微生物…大学~院生の頃の発見から今に至る間の研究の進展というのは誠に多様であったが、一番の変化は「見つけた」ことではなく「こう考えられる」という所に移行したことだろう。こういうのも生きてるだけで丸儲け、と言う奴かな?

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【2020/04/17 19:15】 | 本・読書
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 しばしば結果的には銭失いになる事もあるけど、100円+税で驚くべきものが手に入る100円ショップはまさにワンダーランド。本書では110円に限らず置かれているダイソーを舞台に様々な電気・電子系の製品を分解し、どんな制御系となっているかなどを解説した、ラジオ少年少女(含過去)のワクワクに満ちた本である。
 とはいえ、すべてが開示されるわけではない。部品番号から特定の部品が特定されない場合があり、或いは一種のマイコンがしばしば登場し、そのファームウェアが上手い事やってくれている、という例が、予想はしていたけど、やっぱりという感じで多く登場する。その辺が昨今のさりげない電気・電子工作の盛り上がりの悲しさ…分解して回路図を書き起こせば同じものを作れる「可能性がある」とか修理が「可能になるかもしれない」という事に繋がらない、ブラックボックスの存在が余りに大きい…を感じる。ArduinoでもPICでも、C言語のローカライズ版・C言語ライクなプログラミングで様々なコントロールを可能にしていることはブラックボックスとはいいがたいかもしれない事は否定しない。しかし、じゃあこのコマンドがどう巡り巡ってこの結果になるのか、どんな回路で?というのは完全なブラックボックスである。機械仕掛けの時計と水晶発振子を使った時計の違いと書けばよいのかな。
 救いがあるかも、という事に関しては、分解し、部品を取り出すことで、自分の電子工作の部品に出来るかも、という期待につながることだろう。そこまで尖った事を私はしていないが、ごく細いリード線が必要な時やUSB-DCプラグ・ジャックなコードが必要なら、躊躇なく100円ショップのUSBケーブルを購入し、被服を剥いで内部の通信・電源コードを取り出して使ったり(MicroUSBだと5本入りだったりするときもあり、見つけるとお得感がデカい)、片方のUSBコネクタを切り取って改造したりする。必要十分な材料になり得るし、心理的障壁も低い。

 という事で、たまにはこの手の店で工作につかえるものを見つけに行く、100円ショップというフィールドで一種トレジャーハンティングを楽しもう、その指南書だな、と思った。

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【2020/04/03 22:22】 | 本・読書
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 ライトフライヤーから最新と言っていいいF-35やA350XWB迄の民間・軍事機の総覧。1機1ページに画像と解説を載せている一種の総覧。全部は読んでいないと思うけれど取り敢えずメモという事で。
 昔は本当に飛行機メーカーって多かったんだな、と思ったのが1つ。現在進行形のアメリカの計画機としてはデジタル・センチュリー・シリーズという概念で次機戦闘機を作ろうという動きがあり、デジタルがあるからにはアナログが昔あって、無印センチュリー・シリーズ(日本でも使われたF-104等)だったりするが、その実ベトナム戦争をしながらその戦闘に勝つことより作る側の趣味?って機体がボロボロ出ていたという事をどうとらえて?という状態らしいのが、提唱する官僚・政治家は大丈夫か?って歴史を振り返れたのが1つ。
 他、戦争もの映画などで出てくる飛行機の事をチップス的に知ることでより楽しめるという事でもいい感じの本だと思った。
 が、読んだ分でA-10サンダーボルト(ヴォートホッグ=イボイノシシ)の解説で、「活躍期間は意外と短い」とあるが、イラク・アフガニスタンで、これに続く・これを超える近接航空支援機・対戦車機が無いため米軍はエライ困ってるという現状を鑑みると、どうか?と思うのだが。その上、素人目にも代わりにF-35Aを使うのは無理!にしか見えない。多分、ご贔屓な国・軍・機材、メーカーの製品がある人は勿論、知識がある人にはもっと突っ込みたくなるところはあるだろう。
 いやいや、あくまで本書は写真総覧、多くは期待しない・鵜呑みにしない、というのが対応だろう。映画の副読本にどうぞ…かな?

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【2020/03/27 19:06】 | 本・読書
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 底生生物=ベントスと言うと日本生態学会で長く細く続いているグループというか講演のコンテンツの一つであり、結構コアだ。生態学の鬼門と言われる物質循環と大抵同じ日程と時刻(=10余年前だと最終日の最終セッション、最近はポスターばかりでイマイチ)にやるのでなかなか聞きに行けなかったが、学会の端っこの者と同士だからかなんか通じるものがあるのか、聞きに行きいと思うこと数多。
 という事で何かと気になる所に弩ストライクなのが本書だ。本書は淡水域ではなく、沿岸域~深海底の話であるが、こういう日の当たらない世界こそ、生態系の機能として重要だと思うのだが、言うと何だけど私が院生だったころから判ってきたことはあるけど、地続きのようにその機能が定量的に示されるところは非常に少ない(本書で東京湾の水質改善への寄与が触れられていた程度)という現実を見ると、まだまだこれからの研究分野なのだと思う。
 多く述べられているのは、底生生物の住み方、巣穴とその中での生きざまとしての生態、共生関係、どんなものが居るか…それらの日常生活はそれだけでも面白いが、(危険なのであまり勧められたものではないが)荒天時は?(これは知りたい)震災前後では?と言ったところに言及しているのはとても興味深い所である。おそらく震災の後が死の世界ではない事はそこらじゅうで海底乱泥流が起こっていることから、想像されたが、こうして情報が与えられるととてもありがたい。

 深海を二酸化炭素のごみ箱にしよう、という暴論があるが、そんなことをしたら当然ベントスは全滅する。更に嫌気的になればどんなことが起こるか?は好気的環境に未曽有の環境影響になる事は予防原則を越えて想像がつく。私でも強い硫酸酸性の水塊の発生、好気的な水域の浅層化、今東京湾で起こるのと同じ硫化水素リッチな、または無酸素な水塊の発生、そういった危険性や喫緊なモノとして発生するであろう問題、これは硫黄の問題は黒海を見れば簡単である。そして炭素循環的には未だフロンティアである事は、本書で定性的に生き様の生態はは分かってもマスとして穴だらけの海底がどれだけのモノの流れ=マテリアルフローを提供しているかが東京湾という様々な環境科学てきな研究がされてきた場所を除くと浅海でも量的に=定量的にわからないことから明らかである。

 海は広さより深さに惹かれる口には垂涎の話であった。

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【2020/03/15 13:26】 | 本・読書
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 私自身のプログラミングスキルは、Visualの付かないBASICとC言語、或いはExcelのVisual Basic for Applicationsで簡単なプログラムを組むことが出来る程度。これらの入門書に書いてあることは一通り出来る程度で、高度なこと・エレガントな可読性のあるコードを書く事は出来ない。C#は私的にはかなり癖が強く独自進化したC言語の変型判という感じがしている。
 C#を勉強する理由は、ニコンのデジタル一眼を外部制御するためであり、時間でアクションを起こす一種の目覚まし時計、時報ソフト的なモノを作ることを最終的な目的とする。

 という事で集めてみた本と評価は以下の通り。なお、通読しているわけではないし、癖の強い部分を完全に理解が出来ている訳ではない。

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☆☆☆猫でもわかるC#プログラミング(粂井康孝・ソフトバンククリエイティブ・2007年初版2017年3版4刷)
 6章までの基礎のキは勿論、その後に登場するクラスなどの概念を最低限度分かりやすく書いていて、フォームの使い方に入らない、その裏で何をどう動かすか…といった事を学ぶには、一番よいと思った。

☆☆3ステップでしっかり学ぶC#入門(杉浦賢・技術評論社・2011年初版2017年2版)
 C#を何故使うか?と問われたら、C#Wrapperのためで、ついでフォームを使ったアプリを作るのに一番やりやすいから、と答える口の私としては、そのガワというかドンガラというか見てくれの易しい解説書を求めて結果、本書が一番と思った。

☆☆猫でもわかるWindowsプログラミング
 フォームを使ってWindowsアプリを作るためのやはりよく出来た入門書。上述の「猫でもわかるC#プログラミング」で中身を、本書で見てくれを作れば、基本はOKという事になると思う。

☆たった1日で基本が身に付く!C#超入門(西村誠・技術評論社・2017年)
 簡単さでは一番かも知れないが、それだけに逆に理解しにくい。時計アプリを作る、という事なので、その部分を買ったに等しい

☆ゴールからはじめるC#(菅原朋子・技術評論社・2016年)
 タイマーアプリがあったからさ! 

☆基礎からわかるC#(西村誠・C&R研究所・2015年)
 C++版がイイ感じだったので事例付事典的本として買ったが、イマイチ。

他、手元のある・あったものには…

〇C#ポケットリファレンス
 コマンドのリファレンスだけど、余り活躍していません…

〇Visual C# 2015 パーフェクトマスター
 出番なし。上のポケットリファレンスがあればOKだと思う

 他にもあったと思うけど、取り敢えずここ迄という事で。

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【2020/03/04 19:11】 | 本・読書
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